女性の場合、男性に比べて荷物が多くなりがちで、メイクポーチやストッキングの予備などを持ち歩く必要があるため、普段使いのビジネスバッグで参列したいと考える人もいるかもしれませんが、男性同様、女性であっても葬儀の場にビジネスバッグを持ち込むことは原則としてマナー違反となります。女性のビジネスバッグは、トート型やショルダー型が多く、サイズも大きめで色もベージュやキャメル、ネイビーなど多彩ですが、これらはすべて「カジュアル」または「ビジネスライク」なアイテムとみなされ、フォーマルな喪服との相性は最悪で、ちぐはぐな印象を与えてしまいます。特に、肩にかけるショルダーバッグは、着物の場合は着崩れの原因になるため厳禁ですが、洋装の場合でも「動くためのスタイル」と見なされ、落ち着いて故人を送る姿勢に欠けると判断されることが多いため、基本的には手持ちのハンドバッグタイプが正式なマナーです。どうしても荷物が入りきらない場合は、小さめのフォーマルバッグ(布製や黒革の慶弔両用バッグ)をメインに持ち、入りきらない荷物を黒のサブバッグ(布製のトートバッグなど)に入れて「2個持ち」をするのが正解であり、これならマナーを守りつつ必要な荷物を運ぶことができます。サブバッグは、葬儀用品売り場やネット通販で千円〜二千円程度で手に入りますし、折りたたみ可能なものを選べば、普段はビジネスバッグの中に忍ばせておき、急な参列の際にサッと取り出して使うことができるため、働く女性の必需品と言えるでしょう。ビジネスバッグは駅のロッカーやクロークに預け、会場内にはフォーマルバッグとサブバッグだけで入るというスタイルを徹底することで、働く女性としての常識と、参列者としての品格の両方をアピールすることができ、誰からも後ろ指を指されることのない美しい参列姿が完成します。